講座ブログ

2019年03月

一日講座・感想④

新たな目標    星空 久美子

 ここ12年間、仲間とイラストのグループ展を開いています。その時に貼るプロフィール表には必ず“何度でも見たくなる絵を描きたい”というコメントを書き続けてきました。

 ところが、童話を書く時に“何度でも読みたくなる”を意識したことが全くありませんでした。

 では、私がそのような本に出会っていないかというと、そうではないのです。子どもの頃からのものとしては「星のひとみ」「秘密の花園」「赤いろうそく」があげられます。

  数年に一度は急に読みたくなり、読み返します。そして、初めて読んだ時の、何ともいえない不思議な気持ちや想像した“絵”を思い浮かべます。読んでいる時は、心がシンとして、他の本を読む時とは明らかに違う空気の中にいます。

 そのような作品と、自分の作品……無意識のうちに全く別物のように思っていたのだと気づかされました。

 誰かにとっての“私がこのように感じるようなお話”が書けたら、どんなにすてきでしょう!

 今更のように、このような新しい目標ができました。

 きっかけを作ってくださった、きむらゆういち先生、ありがとうございました。

                    

 

2019/03/27

一日講座・感想③

 気づいていないだけでそこにある   尾崎悟史

  

先日、2019年3月16日に行われた「めざせ!絵本テキスト大賞・公募の壁を突破しよう!」を受講しました。

とは言うものの、私はこれまで長編ばかりを書いてきた人間です。ではなぜこの講座を受けたのか? 実はこのところ私は、ずっと自分の児童文学に対する向き合い方に悩んでいました。そんな時、この講座の開催を知り、何か新しい発見や気づきがあるかもしれないと思い、参加を決めたのです。

ですので、純粋に絵本テキスト大賞を目指し、がんばられている他の参加者の方々とは受講するスタンスが違っていたかもしれません。しかし今回の講座は私にとって、大いに得るものがありました。それは作家の「創作に対する姿勢」についてです。

 

当日は講演やトークショーをしてくださった方々のたくさんの言葉が心に響きました。

「内なる子供を呼び起こし、書いてほしい」「常に作品のことを考えていた。夢の中でも作っていた」「自分が書いて楽しいと思うことが大事」等々、どれも作家にとって大切なことばかりです。

 

その中でも特に心に突き刺さったのは、きむらゆういちさんの言葉です。

「デザイナーは手が二本しかないのに新作を産み出す。作曲家はドレミファソラシドしかないのに新曲を作り出す。あなたも気づいていないだけで、『アイディア=答え』はすぐそこにある。そう思って書き続けなさい」というものでした。

その時、分厚い雲に覆われた私の頭の中に、一筋の光が射し込んだ気がしました。

 

一日講座は作家を目指す人であれば、たとえ目的が違っていても、どんな講座であったとしても、きっと何か得られるものがあります。

私にとっては「ほら、モタモタしていないで。さあ、あの雲の向こうにある『答え』に向かって書き出そうよ!」と背中を押してくれた講座でした。

 

2019/03/25

一日講座・感想②

めざします!  進藤高司

 

めざす人が集ったわけなんです、絵本テキスト大賞を。
みんな、気持ちは、ただ一つ。
絵本テキスト大賞受賞。
何かないかな、受賞の参考になる意見は。
ということで、講師の方々の貴重な講演に、耳をかたむけます。
ありました、ありました。
どっさり、たくさん、たんまり、ごそっと。
でも、教えて差し上げることは、できません。
なぜなら、内容は、宝物。
参加した人だけが手に入れることのできる、特権ですから。
と、いじわるしてみましたが、少しだけ、教えて差し上げます。
名作「あらしのよるに」の著者であられる、きむらゆういち先生のお言葉から。
年齢が半分。
身長が半分。
体重が半分。
でも
人間は半分じゃない。
なんとも、子供に対する含蓄のあるお言葉。
面白い作品には、必ず、おにごっことかくれんぼの要素が入っている。
まさに、格言なり。
あとは、ほんとうに、私の記憶の中に、思い出とともに仕舞っておきます。
興味があれば、ぜひ、日本児童文学者協会の講座に参加してみてください。
参加しなければ、何も始まらないし、
参加すれば、その分の見返りは、必ずあります。
ということで、もちろん、めざすんです、絵本テキスト大賞を。

2019/03/22

一日講座・感想

絵本テキストを学ぶ  原 結子

「めざせ!絵本テキスト大賞 公募の壁を突破しよう!」に参加してきました。

今回の講師は、絵本テキスト大賞選考委員である童心社の大熊悟編集長、大賞受賞者の3名(清水真裕さん、かねまつすみれさん、渡辺朋さん)、そして、きむらゆういち先生でした。

大熊編集長からは、絵本の世界を豊かにするために児童文学作家の力が発揮される3つのポイントのお話がありました。“画”ではなく“テキスト”で絵本にアプローチを目指す受講生としては気になるところです。すなわち、①美しい言葉 ②子どもの思いのくみ取り ③骨太な、骨格をもった物語。例えとして挙げられたのは『おしいれの冒険』と『いないいないばあ』。ついで、選考をする上での基準のお話がありました。こちらは協会の機関誌『日本児童文学2017年3・4月号 特集絵本テキスト考』で編集長が書かれていたエッセイにもう一歩踏み込んだ内容でした。

受賞3名の方々のトークショーでは、受賞までになさってきた工夫や努力をお伺いできました。お話の仕方がひとりひとり個性的で、受賞作品に通じるものがありました。清水さんは端正な言葉で、かねまつさんは歌舞伎調なシメを、渡辺さんは手書きのコマ割やデモを。笑いあり共感ありのお話に会場は盛り上がりました。第9回大賞受賞の森くま堂さんの飛び入り参加もありました。

きむら先生のお話は、創作と日々の生活を深くつなげていらっしゃることが印象的でした。生活の中で深めた考えや気づきが作品の核につながっていくそうです。記憶に残るフレーズもありました。「全ては日常の中にある」「新しいものは目の前にある。気がつくだけ」「嫌なやつが人を育てる」など。

絵本を創る上で立ち位置の異なる方々から、いちどきにしかも多角的にお話が伺えるのは、1日講座ならではの魅力です。本当に実のある講座でした。惜しみなくお話をしてくださった講師のみなさま方に感謝申しあげます。

 

2019/03/20

一日講座・報告

きむらゆういちさんが講演  筑井千枝子

 

 

 

 

 去る2019年3月16日(土)に、一日講座「めざせ! 絵本テキスト大賞 公募の壁を突破しよう!」が、都内で開催されました。参加者数は55名でした。

メイン講演にお迎えしたのは、絵本作家きむらゆういちさんです。シャイでいらっしゃる木村さんは紙袋お面を3度脱ぎ捨てて人前で話せる絵本作家きむらゆういちに変身。アイパッドを駆使して「日常から作品へ」などのキーワードをスクリーンに映し出し、創作の秘訣を語ってくださいました。強調されたのは、日常の中に創作のヒントがあるということ。『あらしのよるに』を作成中、「食うものと食われるものが食う話をしたらどうなるか」と考えたのは、ファミリーレストランでまさに食事しようと待っている間だったとのこと。紙ナフキンにメモして、後で「やぎとおおかみ」と書いた封筒の中にメモを追加した、とエピソードを語られました。

また、スリルあふれる映画を見た際には、ひとはお金を出してまでもこわいものを求めてしまうのだ、ときむらさんは遊びについて考えたそうです。遊園地で落ちる恐怖を味わい、ぐるぐる回されて喜ぶ。おにごっこやかくれんぼも、もともとは食うか食われるかで、追いかけたり逃げたりする太古の昔からやっていることにつながっているのではないか、とそこまで遡ってきむらさんは考えたそうです。そうやって日常の些細なことから遊びの本質を、人間の本質をすくいとっていく。「日常にすべてがある」と。「目の前にある」と断言されます。「それに気が付かないだけ」「あきらめないで、探す」と。聴講生は、その言葉に励まされ、数々の具体的なアドバイスに耳を傾け、きむらさんの感性の鋭さに触れました。講演最後に、絵本『あいたくなっちまったよ』のBGMつき読み聞かせがあり、涙をこらえる人の姿もありました。

他に、絵本テキスト大賞の選考委員でもある童心社大熊悟編集長の、才能の発掘を目指しているというお話や、絵本テキスト大賞を受賞された清水真裕さん、かねまつすみれさん、渡辺朋さん3人のトークショーがあり、日々心掛けていることや手法などそれぞれが独自の視点で語られました。

会場に足をお運びくださったみなさま、この場をお借りして感謝申し上げます。

 

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2019/03/18

日本児童文学学校

縁は異なもの    植松みどり

 

何年か前に、『児童文学学校』で学ばせていただきました。ふとした思いつきでの入学でしたが、待っていたのは、今につづく親友と仲間と恩師との出会いでした。

『児童文学学校』で、まず驚いたのは、プロの作家の先生方が学校を運営し、自らの創作の苦労話を、おしげもなく披露してくださることでした。その距離の近いこと! 物理的のみならず、心理的にも距離をつめ、心を開いて接してくださるのです。

学校が終わったあとは先生方が、お茶会や飲み会の場を用意してくださり、よりディープな話を聞くことができます(希望者だけなので、ご心配なく)。毎回参加していた私は、その場で、児童文学の独特な世界の奥に踏みこみ、空気を吸った気がしました。

児童文学を書いている人はみな、少年少女の心を深いところに持っていて、とても純粋で傷つきやすいです(ちょっと、子どもっぽいところもあります)。それが先生であろうと、同期の生徒であろうと変わりません。書く物語には、人の心をよきものに誘う何かが、さり気なく含まれていたりします。

そのようなことを、私は『児童文学学校』という場で受けとり、この世界が大好きになりました。今は、その縁を通して出会った仲間や恩師と共に、同人誌『さなぎ』を発行し、作品を書きつづけています。偶然でなく、必然の出会いだったと感じる日々です。

でも、一番の出会いはやはり、「児童文学を書くこと」でした。目下、大恋愛中です。書くためのきっかけとして、『児童文学学校』は最高の場所と思います。入学を迷っている方は、どうぞ勇気を出して扉を開き、新たな出会いを楽しんでみてください!

児童文学学校では、提出作品の講評もしています。9月の最終〆切りまでに出された作品から、最優秀、優秀作品を選びます。最優秀作品は、機関誌「日本児童文学」に掲載します。

現在発売の3-4月号には、昨年第46期の最優秀作品、「オレはオッサン猫」作・木村良太 が掲載されています。木村良太さんは、講評をうけ、書き直しをした作品で、最優秀賞に選ばれました。

大変おもしろい作品なのでぜひ、読んでみてください。

また、今週末16日は絵本テキストの一日講座です。まだ、お席はあります。

受けようかと思っているかたは、事務局に電話してみてください。

 

2019/03/14

創作教室

公募突破を目指す方は創作教室へ     森埜こみち

 

 書いてみたいという思いだけを胸に、創作教室に飛び込みました。書こうと思っても、何をどうやって書いていいかわからなかったのです。いまから思えば、泳げないのに、泳いでみたいとプールにドボンしたようなものです。

教室で無我夢中で手足を動かしているうちに、多少は泳げるようになり、まわりが見えてきました。みんな、公募突破を目指していたのです。受講生の何人かはすでに受賞歴のある方だったし、こんな公募があるよ、というのが日常会話になりました。

そうだ、公募だ。こんどは公募の海にドボンです。

でも落選しまくりました。へこみました。はたして、自分が書いたものはどのあたりなんだろう。まだ底の底だろうか。真ん中あたりまできただろうか。海面まで、あとどのくらいあるんだろう。まったくわかりません。落ちるたびに悶々、悶々の日々。あの心細さは、いまでも覚えています。

そんなとき、光源になってくれたのがいっしょに受講している仲間です。仲間の存在がぽつぽつと海のなかにあって、いまここにいるよ、と見通しのきかない海のなかを道しるべのように照らしてくれたのです。とにかくあそこまでいこう、そう思わせてくれたのです。

公募突破を目指している方には、創作教室をおすすめします。作品の良し悪し、書く技術を学べるだけではなく、恩師を得られ、仲間を得られます。仲間の存在は、想像いじょうに大きいですよ!

 

森埜こみちさんは、第19回『ちゅうでん児童文学賞』大賞を受賞。その作品、『わたしの空と五・七・五』でデビューされました。また、第17回長編児童文学新人賞でも入選されています。

そんな森埜こみちさんもかつて受講された創作教室ですが、4月からのクラスは定員に達しました。

次の開講は10月からとなり、夏頃から募集を開始いたします。

日本児童文学学校とともに、人気講座ですので、希望される方はお早めにお願いします。

 

 

2019/03/07

一日講座

『あらしのよるに』を読んでいます。    赤羽じゅんこ

 

3月16日(土)の一日講座「公募の壁を突破しよう!」が近づいてきました。

今回のメイン講座はきむらゆういちさんの講演です。きむらゆういちさんの代表作は『あらしのよるに』。これは平成を代表するメガヒット作品で、世代をこえたファンに愛されています。

また、演劇界に大変愛された作品でもあり、朗読劇、舞台、音楽劇、そしてなんと歌舞伎にまでなりました。こんな作品、他には知りません。

今回、講座を前にわたしはこの『あらしのよるに』全七話を読み直しました。

一話、二話までしか読んでいない人は、この機会に七話「まんげつのよるに」まで読んでいただくことをおすすめします。通して読んで、一話の感動がさらに深まり広がっていくからです。

おおかみのカブとやぎのメイ、たった二匹で繰り広げられる物語りですが、わたしたちにいろんなことを気づかせてくれます。

新ためてよんで、さまざまな工夫がされて、うまいなぁとため息がでました。七話あっても、似た展開のものはなく、どの作品でも山場のシーンが目にうかぶように書かれています。このあたり、さすが、絵本をやられている人で映像を喚起させるのが巧みです。また、文章も簡潔でムダがなく、それでいて、読者の想像を広げるような余韻が広がります。

でも、やはり一番の魅力は、根底に流れる二匹をお互いを思う気持ちの強さでしょう。

講談社文庫の一巻目のあとがきで、宮本亜門さんが書いています。(2002年4月とあります)

僕にとってのメイとカブは、国であり、民族であり、宗教であり、恋愛であり、

本来この地球上に生を受けたあらゆるものの姿である。

ぜひ、あなたも読んで感じていただきたいと思います。

 

今回の一日講座では、この名作ができるまでも、きむらゆういちさんが語っていただきます。

より深く講座を楽しむためには、『あらしのよるに』を読んでからいらしてくださるといいかと思います。

また、きむらゆういちさんは、しかけ絵本の名手でもあり、「あそび絵本シリーズ」などたくさん手掛けています。時間があったら、そちらのほうの話も聞けるかもしれません。質問タイムも用意しております。

会場の関係で本の販売はいたしませんので、サインがほしい方は、本を持っていらしてください。

 

 

 

 

 

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2019/03/02