講座ブログ

2019年6月

日本児童文学学校・感想 ⑧

47期 第3回目を受講して  飯田紀子

 

児童文学学校講座もあっという間に3回目。普段、仕事に追われ、児童文学の話を聞くことが無い私にとって、この講座はとても貴重で楽しい時間です。

授業中はいつもながら積極的に手が挙がり、皆さんのやる気に刺激を受けます。今回は、講評・高田由紀子さん、講師・内田麟太郎さん。最後のフリートークではスタッフの皆さんからオススメ本の紹介がありました。それぞれ違った視点のお話で、且つ、この講座でなければお伺いすることが出来ない内容でとても勉強になりました。

高田さんの講評は、とても実践的。自分が書いているストーリーに参考になることもたくさんありました。例えば、私は自分が書いたストーリーは主人公の説明が長すぎると悩んでいました。が、「主人公の仕草や行動で、主人公の性格を表すことが出来る」という高田さんの一言により、あ、これが自分に不足している点だ!と気づかされました。その他にもストーリーの縦軸と横軸の考え方など、俯瞰して考えることの大切さも知り、すぐに取り入れたいと思いました。

可愛いミニオンのTシャツを身にまとった絵本作家の内田麟太郎さんは、登場された時から絶対に面白いお話が伺えそうな予感がしていました。「いい加減の大事さ」や駄洒落・ナンセンスな表現に関するユーモアたっぷりのお話はとても面白かったです。しかし、ただ面白いだけではなく、お話からは、背景に存在する芸術や物事に対する幅広い知識・思いを感じました。既存の考えを吸収し、バラバラにし、作り出された内田さん独自の作品は、講義でもお話しに上がった『自由と多様性』そのものだと感じました。私もいつかそういった作品を作ってみたいと強く思いました。

最後のフリートークでは、キラキラした目で好きな本について語る皆さんの表情を見ながら、本ってステキなものだなと改めて思いました。次回も楽しみです!

 

2019/06/29

日本児童文学学校・報告

 第47期 3回目です!  松原さゆり

 

梅雨です。

空が重く灰色の雲でおおわれていて、お休みの方もいつもより多い日でした。

講師の内田麟太郎さんは。スイカを食べているミニオンのTシャツを着ての登場です。

もう最初から最後まで親しみやすい話し方で、プロジェクターをつかって、詩や画像をうつしだして、講義をしてくれました。なんども笑いがおきました。

内田さんは看板職人をなさっていたのですが、二日酔いではしごから落ちて大けがをしてしまい、それをきっかけに「たまたま」子どもの本の世界に入られたそうです。

この「たまたま」がみそで、ご自身の絵本でも「たまたまじゃない」とか「たまげた」など、「たま」をつかった言葉をおちとして、脱力するずっこけにつかったりしたそうです。

内田さんのユーモアたっぷりで、頭を空っぽにして「ワハハ!」と、大笑いできるような素敵な絵本のひみつが伝わってきました。 

 受講生たちには「型にとらわれないで、のびのびと作品を書いて下さい」と、エールをおくってくれました。

 

高田由紀子さんの、四作品の講評では、皆さんからの意見や感想のあと、それぞれに参考となる本の紹介がありました。また、作品の長所と短所の具体的指摘と、それにともなうキーワードをボードに書き、それを皆さんは熱心にペンをとっていました。

今年からはじめたフリートークでは、事業部員がそれぞれの「わたしのおすすめの一冊」を紹介しました。司会の開さん、辻さんのコンビがいい味をだしていて、なごやかな空気がながれました。

 

2019/06/26

日本児童文学学校・感想 ⑦

47期2回目を終えて  高宮久美子

 5月26日は、第2回目の児童文学学校でした。この日は私の作品の講評もある日で、朝から何をするにも落ち着かずそわそわしていました。けれども、山口理先生の作品を電車で読みながら教室に向かっているうちに、講評への不安とは別に、講義へのわくわくした気持ちが増していったような気がします。

 

さっそく、教室のいちばん前の席で開隆人先生からの講評をいただきました。今回は4作品の講評がありましたが、自分の作品だけではなく、ほかの方の作品からも学ぶことが非常に多くありました。特に、登場人物のバックステージをよく膨らませ、「作品世界をストイックに構築していくことが大切」というお話が印象的でした。書いて書いて、登場人物を愛していくと、登場人物の声が聞こえてくる・動き出す、そこまで追求していくのだ、と教えていただきました。開先生のお話から、作品への姿勢や、読者となる子どもたちへの愛情が伝わってきて、児童文学の魅力を再認識し、「やっぱり書きたい!」という自分の気持ちを改めて感じることができました。

その後の山口先生のストーリー展開についてのお話からも、まさに自分に足りない、物語を書くにあたっての基礎を教えていただきました。

 

私は4年前にも文学学校を受講していて、今回2度目の文学学校なのですが、先生方に直接指導していただけるこの時間はなんて贅沢なのだろう!と受講するたびに感じます。この貴重な時間をしっかりと自分のものにして、どうしても諦められない児童文学作家という夢に近づいていけたらと思っています。これからもよろしくお願いいたします。

 

2019/06/11

日本児童文学学校・感想 ⑥

47期第2回を受講して  小野 光子

 

 先月とはうってかわって、まるで真夏のような暑さのなか、第2回目の講座に行ってまいりました。教室の中はもちろん、外にも負けない熱気でむんむんでした。

 まず前半に四名の方の提出作品を、開隆人先生が講評してくださいました。「この作品のここが素晴らしい、でも、ここをこうすればもっとブラッシュアップできる」という具体的なアドバイスから、児童文学を書く上での精神的な根源の部分まで、本当に盛り沢山な内容で、メモを取る手が追いつかないほどでした。特に私が感銘を受けたのは「児童文学の役割は文明の推進である」という言葉です。今までそんなふうに考えたことのなかった私は目が開かれた思いでした。

 そして後半は山口理先生が、ストーリー展開についての講義をしてくださいました。書き出す前にプロットをたてる事がいかに大切か、取材はどうするのか、題材はどうやって見つけるのかなど、ご自分の作品や体験を例にあげながら、時に熱く時にユーモアを交えつつ、暖かくわかりやすく教えてくださいました。ここでも忘れられないのが「メッセージを念頭において書くのが児童文学の使命である」という、先生の言葉でした。使命!そうなのです。自分がいままでいかに「児童文学を書く」ということに軽い気持ちであったか、この言葉を聞いて深く恥じ入りました。この言葉は決して忘れまいと思います。また、講座終了後の茶話会では、やはり山口先生が「映画や漫画、ドラマや舞台など、本以外のことを楽しみ、吸収して、多角的に物事を見なければいけない」というお話をしてくださり、それにも強く感じ入りました。

 こんな素晴らしい講座があと4回で終わってしまうなんて。もうはや寂しくなってしまっている私は気が早すぎるでしょうか。あと4回、とにかく一生懸命勉強させて頂きます。よろしくお願いいたします。

 

 

2019/06/04