講座ブログ

2022年08月

第50期 日本児童文学学校 感想⑬

学びは自分を新鮮にする   戸丸俊文

 

 「退職後何をやるか」

 考え始めたのはその時を迎える2年前でした。

 ずっと模索し、やっと見つけたのが「児童文学を書く」ことでした。

 その時に、日本児童文学学校の存在を知りました。

 退職して4月からの講座はWEB講座でしたが、講師の先生のお話を直接聞けたり、質問できたりと毎回が楽しみでなりませんでした。

 また、他の受講生の作品を読ませていただき、私には到底思い浮かばない発想やキャラクターがいくつも登場してきました。「初めて書きました」とおっしゃっている方の作品を読んで、その文章力に驚愕し「この方、天才かも……」と思うことも度々ありました。

 今の自分の課題は、講座で講師の先生がおっしゃっていた言葉、「自分だから書けるもの」を探すことです。

 66歳で退職の日を迎えた自分を振り返ってみると、それなりに喜怒哀楽を感じる出来事に遭遇してきました。その中から、常識や社会通念を創り出してきました。

 それらは、私の価値観や社会観等を形成する基礎となってはいるのですが、これからを生きる子どもたちの人生にすべて役立つのかというと疑問符が出てきます。

 子どもたちを、同じ時代で一緒に生きる同胞として捉え、彼らが生きていくための支えになるような作品を提供できるようになるためには、時として自分の中にある概念をひっくり返して見つめ直す必要があるようです。

 それを教条的ではなく、日常の何気ない出来事や登場するキャラクターの言動から子どもたちが自然と感じ取れるような作品に仕上げていきたい。

 それが、この講座を受講している中で、私が強く感じるようになったことです。

 できるなら私の作品を読んで、子どもたちがワクワクドキドキできたり、ウンウンそうだよとうなずいてくれたりしたら嬉しいなあと思っています。

 難関ですが挑戦しがいがあります。

 どうも「児童文学を書く」ということを退職後の道として選んだことは間違っていなかったようです。        

 

                                

 

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2022/08/29

こまつあやこさんが講義します!

8月21日 日曜日の第50回日本児童文学学校は、こまつあやこさんが講義をしてくれます。

『わたしがデビューするまで』ということで、働きながら、投稿していたときのことや、第58回 講談社児童文学新人賞に輝き、デビューしたことを話してくださいます。

『リマ トウジュ リマ トウジュ トウジュ』は、入試問題にもつかわれ、版を重ね、読まれているそうです。

日本児童文学学校は、半年の連続講座ですが、一回だけのビジター受講もできます。

こまつあやこさんの講義に興味をもたれた方、講談社児童文学新人賞をひそかにねらっている方、どうぞいらしてください。

まず、日本児童文学者協会、事務局に連絡してから、どうぞ。

アーカイブもあります。おまちしております。

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2022/08/14

第50期 日本児童文学学校 感想⑬

ここは、はじまりの場所   はらだあいり

 

20代の頃、私は「いつか絵本を書くからね!」と友人たちに宣言していました。文章を書くのが好きで、子どもの頃の夢は童話作家。家族の海外赴任で自由時間が増えたこともあり、今がその時なのかもと、見つけた絵本の賞に応募することにしました。その過程で痛感したのが、作品として仕上げることの難しさです。“まず一度、きちんと学んでみたい。どんな世界なんだろう”それが受講のきっかけでした。

 

講師の先生のお話は、書きとめたい言葉がいっぱいで、心と手と耳がフル稼働。

受講してよかったと心から思います。

「もっともっとと、考えをしぼり出すように書く」「発想ノートを作る」「大好きな作家さんの文章を丸写しして、文章の中の呼吸をつかむ」「できるだけ開いた言葉で」「絶えず感性をフル回転」「読みやすく」……。教えていただいたことは、プロの書き手としての自分の軸になるのだと思います。

 

受講生の作品講評は、何より刺激的です。先生の講評はもちろん、同期の受講生たちの感想も、着眼点の違いが面白く、勉強になります。オンラインでなく、同じ場にいられたら、もっと場の空気を色々感じられて、何気ない会話もできて、仲良くなれるのになぁ、と思ったタイミングで、スタッフの皆さんが企画してくださったオンライン飲み会。お喋りをきっかけに、同期の仲間がプライベートでもつながって交流が始まりました。それぞれ書きたいものは違うけれど、創作について意見交換できる仲間は、特別な存在です。機会を作ってくださったスタッフの皆さま、ありがとうございます。

 

講座の雰囲気が、和やかで優しくて温かく、とても安心できます。たたいた扉の向こうに、素敵な先輩方と仲間たちがいます。好きなことを学べる喜び。毎日、選びとる言葉を探して探して、生きている気がします。新しい自分は、まだ始まったばかり。たくさん吸収して、成長していきたいです。

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2022/08/06

第50期 日本児童文学学校 感想⑫

一人じゃない  朝田優子

 

コロナ禍の中、職場で在宅勤務が始まり通勤時間がなくなった分、子供のころからの趣味だった読書に時間を割けるようになっていました。ずっと大人向けの小説ばかり読んでいたのですが、あるきっかけで児童文学書を読むことがあり、以来どっぷりはまっています。

大人になってから読む児童文学書には、今だからこそ読み取れる意図や発見があり、また子供だった頃の感覚や思い出を呼び起こしてくれる側面もあり…。そんな魅力的な文章を自分でも書きたいと思うようになりました。指南本を買ったり個別の通信講座を受けたりして、その都度新しい発見がある中、児童文学学校を偶然ネットで見つけました。

 

 指南本の購入などとは異なり、申し込むかどうかは結構悩みました…。オンラインとはいえ多くの方が一度に受講されることや、みんなの前で添削を受けることなどは、内向きな性格の自分にとっては中々に高いハードルです。しかし偶然見つけられたのも何かの縁だと思い、意を決して申し込みました。

 

 結果、第一回目を受講して、一番の悩みどころだった点が一番ありがたい点に変わりました。受講生の方の作品を先生が講評され、また他の受講生の方がコメントする。それらを聞いているだけで、自分一人だけでは気付けない視点をたくさん得ることができました。

また講義では、先生がテクニックやコツを教えてくれるだけでなく、書くことの心構えなども伝えて下さります。メモを取るのが追い付かないほどで学生時代に戻ったような気分です。

もちろん独学でも書く技術は身につけられると思いますが、私にとっては、色々な方が参加されている児童文学学校だからこそ、多くの視点を知ることができたのかなと思います。

あと二回で講義が終了してしまうので既にさみしい心持ではありますが、まだまだ吸収していきたいと思います。

 

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2022/08/05

第50期 日本児童文学学校 感想 ⑪

すべては、ベストタイミング    福田珠代

 

童話を書き始めたのは4年前。その当時、わたしは、特別支援学校で教師をしていました。図書室で借りてきた絵本を繰り返し何度も読んでは同じ場所で笑う子、教師の読み聞かせを聞いて体を動かしニコニコしながら楽しむ子、お話のストーリーを模倣して遊ぶ子、まるで、子どもたち一人一人が、絵本の中の主人公のように本の世界を楽しむ様子がありました。そんな子どもたちを見て、私も、子どもたちを夢中にさせるお話が書きたい。それが、書き始めのきっかけです。もちろん、私自身も無類の本好きで「活字依存症」と言われるほど、いつも本がそばにあり、本が私の一部分を育ててくれたとも思っています。書き始めたときは、フルタイムで仕事をし、なおかつ持ち帰りの仕事もあったため、忙しい中で、ただ思いつくまま書くということが続いていました。そんな中、日本児童文学者協会を知ったのが2年前、ネットを検索していて偶然見つけました。そこでは、日本児童文学学校や創作教室など、まさに自分が学びたいと思う講座が開かれていました。そして、今年3月の定年退職を機に、第50期日本児童文学学校に申込みをしました。“何かを始めるのに年齢は関係ない、すべてはベストタイミング”という思いで学び始めましたが、年齢や経験の違いはあるものの、児童文学が好きという共通点のある方々の集まりはとても居心地がよく、毎回ワクワクの連続でした。プロの先生方からの様々な手法や経験談は、私が書き手となる上でとても参考になりました。また、作品講評の時間は、毎回出される作品をどのような視点で観ていくかという、私自身の“観る目”を養うことにも役立っています。手を挙げて発言することには躊躇してしまうこともありますが、それでも講師の先生方の講評や他の講座生からの意見をきいて、“なるほど”と思ったり、こんな感じ方や考え方もあるんだと気づいたり、とても学びが深いです。そして、雑談タイム。最初は何を話したらいいのか不安でしたが、少しずつスタッフの方々と受講生が、和気あいあいといろんなことを話せるようになってきて、とても楽しいひとときです。

コロナ禍の中、外で誰かと長い時間会話をするという機会がほとんどないので、家に居ながらにして、オンラインでたくさんの方とつながれることは、本当に素晴らしいです。このタイミングで、この講座に申し込むことができ本当によかったです。ありがとうございます。

 

8月1日申し込み開始の第75期創作教室、第4期オンライン創作教室は、即日 定員にたっしました。今からだとキャンセル待ちになります。

次の申し込みは、来年のお正月頃で、4月からの開講となります。そのときは、講師も変わります。どうかよろしくお願いします。

 

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2022/08/02