作品公募

第14回「絵本テキスト大賞」入選発表

第14回「絵本テキスト大賞」入選発表

 日本児童文学者協会と童心社は、昨年に引き続き「第14回絵本テキスト大賞」の作品募集をいたしました。応募総数は昨年より160編多い、1508編(Aグレード715編・Bグレード793編)でした。たくさんのご応募をありがとうございました。応募作品は7月から8月末にかけて1次選考を行い、1次選考通過作品としてAグレード26編。Bグレード29編を選びました。9月27日、新型コロナウイルスの影響で初めてリモートでの選考会議を行いました。まずは2次通過作品を選び、そこから最終選考に向けて議論いたしました。最終選考に残ったのは、Aグレード4編、Bグレード6編です。通過作品は下の通りです。
Aグレード「おおきなてのまぁむ」(しみずあい)、「かゆくても。」(たけのぶさやか)、「ありえないあり」(いちかわたかこ)、「おすもうさんのかくれんぼう」(根木美沙枝)。Bグレード「のびちゃうから 食べなさい」(にいまゆこ)、「さやちゃんのおじいちゃん」(山﨑ひろ)、「チャンチャラ・パンパラ、うそつきばな」(たに かおり)、「あらいぐまの せんたくやさんと くいしんぼう せんたくき」(木下恵美)、「ルドルフのくつや」(もちだなふみ)、「おきなさい」(古川泰) 
 ここから議論の結果、今回は残念ながら大賞はなしで、Bグレードから2編の優秀賞が決まりました。

 Bグレード
 優秀賞「のびちゃうから 食べなさい」(にい まゆこ)
    「あらいぐまの せんたくやさんと くいしんぼう せんたくき」(木下 恵美)


 今回は絵本を意識した面白いアイディアに溢れた作品が多かったです。しかしアイディアだけではなく文章を磨くことも大切です。優秀賞を受賞された作品は出版できるレベルに近い安定感を持っていました。これからにつながっていくことを期待しています。またもっと子どもを見て欲しい、単にお化けだとか、妖怪だとか、宇宙だとか、ウンチだとかそうした安易な発想に飛びつかず、子どもの思いをもっと深めて欲しいと言う意見もありました。また面白いアイディアに感心しつつも、無茶苦茶な楽しい展開の中に読み終わったときエナジーを感じる部分も大切と言う意見もありました。特筆すべきは、この2次選考通過作品の作者は、期せずして30代、40代の若い世代の方が多かったと言うことです。若い書き手たちが絵本に向かい始めたと言うことはこれからの児童書の世界がさらに広がっていく期待感があります。びっくりするような面白いアイディアをどう文章で表現していくか。子どもたちと共有できるか。そのあたりをもう一踏ん張り努力していただければと思います。
次回15回目のご応募も楽しみにお待ちいたします。

※童心社の発表サイトでは受賞者のコメントも掲載しております。
 https://www.doshinsha.co.jp/special/ehontext/winning.html


◆主催 日本児童文学者協会/童心社
  第14回「絵本テキスト大賞」選考委員
内田麟太郎、加藤純子、浜田桂子、大熊悟(童心社編集長) 


 

2021/11/11
一般社団法人 日本児童文学者協会

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