藤田のぼるの理事長ブログ

56、「三年日記」の三年目です(2022,1,5)

 【新しい年を迎えて】

・2022年、会員の皆さんはいかがお迎えだったでしょうか。僕は、一昨年までの年末年始は、非常勤講師として担当していた東洋大学の創作の授業の提出作品をすべて読んで(2コマで300編以上!)コメントを書くという(年明けに返却するために)、すさまじい年末年始だったのですが(1年前のこの日のブログにそのことを書きましたが)、去年からは解放され、大晦日も元日も、息子や娘婿とおいしいお酒をたくさんいただきました。その時ふと気がついたのですが、お酒(ビールと焼酎でしたが)を飲むペースが、40代の彼らより、僕が一番早いのです。僕はお酒は弱くはないと思いますが、そんなに強いというほどでもなく、要するに「ゆっくり味わう」という飲み方ができないのですね。70歳を越えているわけですから、(今さらですが)もっと“大人”な飲み方を心がけなくては、と思ったりしました。

・今年の“初読み”は、年賀状と一緒に元旦のポストに入っていた(前日の遅めに届いていたのかもしれませんが)信州児童文学会(協会の信州支部)から送られてきた『とうげの旗』の別冊、高橋忠治さんの追悼号でした。高橋さんは詩人として、また信州児童文学会の中心的存在として活躍された方で、協会の60周年の学習交流会の時に、あまんきみこさん、西内ミナミさんと並んでお話をされたので、ご記憶の方もいらっしゃるかもしれません。その時の聞き役は僕でした。そんなご縁もあり、僕も追悼文を書かせていただいたのでした。高橋さんには毎年の年賀状に書かれた自作詩をまとめた『だいじなものは』という詩集(「年賀状詩集」と銘打たれています)もあります。高橋さんからの年賀状をいただくことはもうないわけですが、懐かしい想いで追悼集を手にしました。

【さて、「三年日記」のことです】

・新年と共に改まるものといえば、まずはカレンダーでしょうか。僕はスケジュールに関しては、数年前から紙の手帳は使わなくなり、スマホのカレンダーに予定を書き込んで使っています。そんなにハードなスケジュールでもなし、これで充分なわけですが、なくすと困るし(それについては前科が何度かあるので)、小さな卓上カレンダーに予定を書き込んで、机の目の前で見えるようにしています。あと、横を向けばすぐ見えるように、2ヵ月分が見える形のカレンダーに仕事の締め切りを書いて、貼っています。

・そして、僕は一昨年から「三年日記」というのをつけています。年が改まったところで、また最初のページに戻ったわけです。三年日記の三年目です。

 僕は人生の中で(?)日記をつけたという経験はほぼなくて、例外は高校生の時の三年間でした。毎日というわけではなく、胸の中でもやもやしたことがあった時に書きつける、まあ青春ノートといった感じだったでしょうか。以来、日記を書こうと考えたこともありません。「面倒くさい」としか思えませんでした。それが一昨年つけ始めたのは、銀の鈴社さんから(そこのアンソロジーの編集委員などの仕事をしている関係もあり)同社発行の「三年日記」をいただいた、というのが、直接のきっかけです。但し、1月からではなく、4月28日から書き始めています。

・今思い出すと、僕はその年の3月までは、三つの大学の非常勤講師を務め、協会の事務局に行く日もありましたから、ウィークデーはほぼ出かけていました。それが定年で講師を辞めたことで、まあかなりフリーになったわけです。曜日のしばりがなくなると、下手をすると2、3日、なんだかわからないうちに過ぎてしまう、という感じになります。「これはいかん」と思い、年末にいただいた「三年日記」を書き始めてみよう、と思い立ったような気がします。ちなみに、三年日記というのは、A5判の1ページが二日分になっていて、上下三段に分かれているので三年使えるわけです。ですから、一日分のスペースはごく小さいので、日記というより日誌という感じでしょうか。

 その書き始めの2020年4月28日ですが、(ちょっと恥ずかしながら)「ボウコウ炎らしい症状発症。夜に尿に血が混じる」と書かれています。そうなのでした。初めてのことでいささか不安でした。そして、次の4月29日は(更に恥ずかしながら)「カミさんを車で送り、その帰り駐車場で向かい側の車にぶつけてしまう。不動産屋のHさん(ここは実際は名前が入ってます)に電話」とあり、翌30日は不動産屋からぶつけた相手を聞いて電話で謝ったり、保険会社に連絡を取ったり、午後から病院に行ったり(やっぱりボウコウ炎でした)と、かなりに忙しい日。そして、次の5月1日が初孫誕生(娘が結構前から実家に帰ってきて、近くの病院でした)と、なかなかに波乱万丈の日々でした。

・書き始めがそんな具合だったせいかどうか、多分長くは続かないだろうという僕の予想は外れ、三年目に突入したという次第です。この日記のいいのは、上記のように一日分のスペースが小さくて負担にならないし、一年前、二年前と比べられる、というところが、おもしろい。来年は(今から?)ちゃんと買い求めて、二冊目の「三年日記」も続けようと思っています。

 さて、今年一年どんな文字が並ぶことか。日々いい報告が書けるよう、まずはがんばりたいと、新年の“決心”です。(初詣のおみくじの〈学問〉の項に「決心が足りない勉学せよ」とありました。)

2022/01/05