講座ブログ

第49期もあと一回です

最後の講座にむけて

第49期、日本児童文学学校も、9月26日(日)一回で終わりとなります。

コロナ禍で、オンラインか、会場開催ができるか、ハイブリッドで音の調子はどうかと、試行錯誤の半年でした。

最後の講義は、とても楽しみです。

野間児童文芸賞受賞作家 安東みきえさんに、フレーベル館の本庄編集長のお話を聞けるからです。

安東みきえさんは、ファンタジーとリアルが融合したような世界観が魅力で、お話しもとてもおもしろいです。質問もできるこの機会、なかなかない貴重な時間だと思います。聞かれる方は、ぜひ、一作でも安東さんの作品を読んでこられるといいと思います。

本庄編集長とは、昨日、ZOOMで打ち合わせをおこないました。事業部員も、可能な方は出席していただいて、意見交換をしました。

なかなか有意義な会でして、とくに公募新人賞の突破を考えていらっしゃる方々は、刺激をうけると思いました。

また、公募突破が最終目的でなく、作家としてそれからどう自分をみがいていくのか、続けていくのには何が必要なのかも、語ってくださると思います。

安東みきさん、本庄編集長、どちらの会も、余裕があればビジター聴講できます。児文協、事務局までお問い合わせください。

 

さて、第49期も最後となり、講義のあとは、最終提出作品の選考の結果発表があります。

今年は、書き直されて提出された方、新作をだされた方もいて、たくさんの作品が集まりました。

レベルは高く、いろんなジャンルの作品が集まっているので、これが迷うんですよね。

今、スタッフ一同、心をこめて選考させてもらってます。

 

今年は受講生とあまり交流できないできましたが、それでも、毎回、画面をとおしてお顔を拝見していた方々とお別れになると思うと、やはりさびしいですね。どの方も、公募にとおった、あと一歩だったと、なにかあったら、事務局のほうに報告してほしいです。

 

 

2021/09/08

第49期 日本児童文学学校・感想

書き続ける自信をくれた場所  なて るみ

  わたしは公募にチャレンジを続けて4年目ですが、一次選考止まりが続き、これから何をどう書けばいいのか、途方に暮れていました。そんなタイミングで文学学校を受講できたことは、とても価値があったと思っています。

 児文協では、大ベテランの人気作家さんにも「先生」呼びはしません。協会員の全員が作家であり、執筆仲間だという精神があります。ですから講師の皆さまは、講義も作品講評も、受講生と同じ目線で、熱心に真剣に教えてくださいます。初めて児童文学の世界に足を踏み入れた方でも、気後れせずに楽しく学べる環境とプログラムが用意されているのです。

 今後、文学学校を受講される方には、課題原稿の提出をおすすめしたいです。(まとまっていない……)(こんなレベルでは恥ずかしい……)、そのような心配は必要ありません。100%の自信をもって提出している人のほうが稀です。どのような形であっても、講師の方が実践的なアドバイスと、やる気につながるあたたかい言葉をくださいます。

 わたしは、筑井千枝子さんに講評していただきましたが、心のこもった言葉をいくつも頂戴し、うれしくて涙がでてしまいました。これから先もずっと、わたしは書き続けていけると確信しました。

 最後になりましたが、緊急事態宣言が繰り返される難しい状況のなかで運営をしてくださった講師、スタッフの皆さまと、共に学ぶことができた受講生の皆さまに、心からの感謝を申し上げたいです。どうもありがとうございました。

 

2021/08/28

オンライン創作教室 感想②

新しい学びの場    生方春佳

 日本児童文学者協会のオンライン創作教室を受講しようとしたきっかけは、今通っている大学に児童文学を専門とした先生がおらず、もっと児童文学の書き方を学びたいと思ったからです。大学でも定期的に合評会が行われているのですが意見をくれるのは同じ年代の方と先生方からだけで、もっといろんな人からの意見を聞いてみたいなと思っていました。オンライン創作教室の受講生の方々は年齢層も幅広く、大学内ではぜったいに関わることができなかった方々から意見をもらえたことがとてもうれしかったです。自分とは違う年代の方と意見交換をすることによって、違う視点から自分が当たり前だと思っていたことが当たり前ではなかったと気づくことができたり、また山口先生は物語全体に対して一気にコメントするのではなく、一ページ一ページどこをどう直したらよいかなどとても細かく的確にコメントして下さり、自分自身の作品ともっと向き合うことができました。

 私は今関西のほうに住んでいて対面での受講が難しかったので、オンラインという形で創作教室を受講できて本当によかったです。ありがとうございました。

 

今年の4月から始まったオンライン創作教室。コロナの感染の広がりのため、新規開講した教室ですが、地方の方がたくさん参加してくれました。

ありがとうございます。

10月から3月までの第二期(講師 山口理)も、大変人気で、8月7日の時点で、受講生の申し込みが定員に達しました。

人数が10名と少ないので、早めの定員になりました。

申し込みを予定していたのにと思った方がいたら、ごめんなさい。

ぜひ、次の4月開講までお待ちください。それまで作品を書きためておくことをおすすめします。創作教室を受講されると、思いのほか、忙しいので、もっと書いておけばよかったという声をよく聞くからです。

4月から受講されたいという方は、次のご案内は、来年1月、お正月明けになります。ただ、4月からは講師が変わる予定です。

2021/08/10

オンライン創作教室 感想

オンライン創作教室を受講して 畠山里恵

 

「お話を書きたい」「文章力を上げたい」そう考えて学びたいと思っても、山形に住んでいる私の回りには、そのような教室はありません。そんな私にとって、この教室は喜びでした。

 それまで私は、通信講座を利用していましたが、通信ですと、疑問や質問の返答に時間がかかるという欠点があります。また、毎月の創作が孤独であり、忙しい月は、手を抜いてしまうこともありました。

 ところがこの教室ではそうはいきません。先生を初め、仲間達が自分の大切な時間を割いて、感想と意見を用意してくれるからです。

「これは良い物を書かないと!」と、提出日ぎりぎりまで推敲を重ねるようになりました。

 疑問や質問はすぐに先生に伺うこともでき、また、私が思いつかないような事を、先生に投げかけて下さる仲間達もいて、そのことが思いのほか大きな学びとなりました。

 初めのうちは、仲間の素晴らしい作品に引け目を感じたり、いただいた感想やご指摘に胸を痛めることもありました。しかし、合評を重ねるうちに、自身の視野を広げるチャンスだと思えるようになりました。

「万人の心が良しとするお話を目指す」何かで、そんな文章を目にしたことがあります。お話は、独りよがりになってはいけないということなのでしょう。でも、私は自分の世界からどうしても抜け出せない時があって、そんな自分の狭まった視野をこの創作教室は広げてくれました。

 十人十色と言いますが、多くの人達が共通して快く思うところ、そんな文章を目指して、これからもコツコツと、楽しみながら学んでいきたいと思います。

 ありがとうございました。

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8月より、10月からの創作教室、オンライン創作教室の申し込み受付を開始しました。

創作教室(講師 濱野京子)は、すでに定員にたっしてしまいました。今は、キャンセル待ちの状況です。

楽しみにされていたかた、申しわけございません。コロナ禍で人数をしぼった形で、教室運営をしているため、こういう結果になってしまいました。

オンライン創作教室(講師 山口 理)も、ほぼ、うまっています。あと、わずか席はあるのですが、申し込む前に、まだ空いているかどうか、確認してもらえるといいと思います。

キャンセル待ちに申し込まれると、4月からの次回の創作教室のとき、優先的にご案内することになります。

4月からは講師が変わりますが、参加してみたい方は、考えてみてください。

 

2021/08/07

第49期 日本児童文学学校・感想

4回目の講義を終えて   錦織 秀佳

 

 この講義を受ける前、私は、それまで、浮かんでいたイメージがさっぱり浮かんでこなくなっていました。いろんな資料を読んでみましたが、これといった解決策が見つからず、どうしたらいいのかわからなくなっていました。そんな時、Twitterを見ていると、如月かずさ先生のツイートに出会い、この講座のことを知りました。受講するかどうか悩んだ末、作品の講評も受けられると知って、思い切って受講することにしました。今は、受講して良かったと思っています。

 如月かずさ先生のプロットの作り方にはとても驚きました。今まで、プロットを作ることに苦手意識がありましたが、自分にあったプロットを作ってみたいと思いました。

 

 これまでにいくつか作品を書いてみました。書いても自分の作品のどこが駄目で、どうすれば、もっと良くなるのかをわかりませんでした。しめのゆき先生に良い所と、手直しする所を丁寧に講評して頂いたことで、もう一度、自分の作品と向き合う事ができました。自分では見えていなかったところを課題にして、次の作品に活かしていきたいと思います。

 また、自分の作品でなく、他の方が書かれた作品を読み、その作品の講評を聞くことによって、客観的に見ることの大切さに気づきました。

 

 最初は、オンライン講座を受けることが初めてで、上手くできるのかとドキドキしていました。その講義もあと2回。とても寂しいですが、少しでも多くの事を吸収したいと思います。

 本来なら、東京にまで足を運ばなければ、受けることのできなかった講座。受講をオンラインでも参加できるように広げてくださり、ありがとうございました。

2021/08/05

第49期 日本児童文学学校・感想

つながれるということ     片岡奈々

 

私は中学生の頃にドイツに住んでおり、その時通っていたインターナショナルスクールで作家の那須田淳先生がワークショップを開催してくださったことがあったのですが、それが特別な思い出としてずっと心の中に残っていました。

創作がしたい。創作をするなら絶対に児童文学が良い。

今年に入って本格的に物語を書こうと決心した際、ふとワークショップのことが頭に浮かび、日本でも同じような企画があるのではないかと思ってスマホで検索したのが、日本児童文学学校を受講したきっかけです。

受講する前は、物語を書き始めるにはもう遅いのではないかと、少し後ろ向きになっていました。ですがこの学校に参加して、全国には私と同じように児童文学での創作を志す人や、社会人を経験されてから作家になられた方が沢山いるとわかり、同じ夢を持つ人とつながれるということが、こんなにも心強いものなのかと驚きました。私は毎月上京するのが難しいため、リモートの受講枠がなかったら参加できていなかったと思います。

 もちろん講座の内容自体も非常に充実しています。第一線で活躍する先生方が創作の裏話を惜しみなく教えてくださいますし、事務局の赤羽先生から、受講生の疑問に沿ったおすすめの児童文学作品をご紹介いただけるのも楽しいです。孤軍奮闘していた時とはアクセスできる情報量が段違いでした。

また、講評パートは間違いなくこの学校の醍醐味だと感じています。私も先日自分の作品を講評していただいたのですが、仲間や先生から熱いコメントを頂戴し、胸がいっぱいになりました。自分にはない視点から作品の良い点や改稿ポイントに気づいてもらえるというのは、本当に面白いです。

 講評を担当してくださった、しめのゆき先生から「ぜひどんどん書いたほうが良い!」と激励をいただいたおかげで、今からでも遅くないんだと自信がつきました。

これからも、書き続けようと思います。

2021/08/02

第49期 日本児童文学学校・感想

「児童文学を書いてみたい」 

                                                                                            かい 明美

 小学生の頃、姉の本棚から「だれも知らない小さな国」を手にとって読んで以来、佐藤さとるさんが大好きで児童文学が大好きなまま、大人になりました。

その児童文学を書いてみたいと思い始めたのは、今から四年前です。最初の一年はどうしていいのかわからず、「物語の書き方」の本を見つけては読みました。次の年からカルチャースクールで書き方を少しずつ学び、三年が過ぎようとしています。

昨年からのコロナウィルスの影響で通っているスクールの講座仲間が減り、とうとう一人きりになってしまい、そんな中、児童文学学校を知りました。

「色々な講師の方々のお話を聞いて自分の視野を広げたい。同じ志の友達ができたらいいな」という気持ちで、今回参加させていただくことにしました。期限が近づいていたので早速申し込み、以前ショートショートで書いた数行を十枚の短編に急いで仕上げ提出しました。

自分の添削指導の日になり緊張していましたが、しめのゆき講師から良い点や改稿ポイントをご指導いただき、自分では気付けなかった視点の大きさを感じました。自分は物語を作る上で、目の前の出来事に気をとられ過ぎていたなと思います。

如月かずささんの講義の中での、「キャラクターの声を聞く。キャラクターは物語や作家のあやつり人形になっていないか。言動が自然で筋が通っていること」などの言葉も、これから改稿する上で意識していきたい点です。

そして、この文学学校に参加して私が一番驚いたことは、十枚という作品に一人一人ちがうアプローチの仕方があり、個性があるということです。

たくさんの物語と人に出会えたことが、とにかく嬉しかった。今回参加して本当に良かったです。

 

2021/07/30

2021年 秋の一日講座!

まだ、先ですが、一日講座の開催が決定しましたので、お知らせします。

2021年 秋の一日講座 

 『みんな書き続けよう!!』

イタリア×大阪×東京 オンライン 作家ライブ ここだけの話

 

 新型コロナ感染症は世の中に変化をもたらしました。児童書の世界でも、本屋の減少、電子図書の攻勢など、様々な変化がおこりました。何を書いていけばいいか、迷う作家も多いことだと思います。そんな中、秋の一日講座では、みんなで書き続けよう!!をテーマに、元気になれる講座を企画しました。

エンタメの世界で長いこと第一線で活躍されている令丈ヒロ子さん(大阪在住)、新鮮なテーマで常に読者を魅了する佐藤まどかさん(イタリア在住)のおふたりを講師にむかえ、デビューのきっかけから、何を大事に書いてこられたか、書き続ける秘訣などをお聞きしたいと思います。

 トークショーでは、みなさまの質問から話を広げます。

編集者とどうつきあえば良いの? みたいのから、ボツばっかりで、書き続けるのがいやになっちゃったー、なんて愚痴まで歓迎。たくさん生の声をお聞かせください。

創作の魅力がぎゅっとつまった講座です。ぜひ、お気軽に申し込みください。

 

日時:2021年 11月28日 日曜日 15:00から17:10(延長あり)

一部

 15:00から15:40

 「児童エンターティメントの過去から未来」  令丈ヒロ子

15:45から16:25

 「失敗は種!!」               佐藤まどか

二部

16:30から 17:10 トークショー 

 司会赤羽じゅんこ 令丈ヒロ子、佐藤まどか 

 

 オンライン ZOOM使用 定員 60名

 

参加費 2000円  希望者には見逃し配信を送ります。

 事務局まで応募してください。

質問は事前に受け付けます。一日講座質問と書いて、事務局までお願いします。

ささいなことでもいいので、どんどん質問してください。お待ちしています。

 

2021/07/19

第49期 日本児童文学学校・感想

子どもが教えてくれること ささき あゆみ

 

書くことが好き。自分の本を出したい。

長い間、そう願ってきたものの、自分の心の中を満たしきるほどの「これを書きたい」というテーマが見つからずに過ごしてきました。

三年前に子どもを授かり、仕事も産休に入った頃、本屋さんで何気なくバーネットの「秘密の花園」を手に取りました。ぱらぱらと読み進めるうちに、子ども時代の自分を取り戻していくような、清冽な風が心を吹き抜けていくような感覚に満たされました。

子どもが産まれてからは、絵本もたくさん読みきかせてきました。「もっと読んで!」という子を膝にのせて絵本の扉を開くとき、この上ない幸せが訪れます。

子どもとお散歩するようになると、これまで忘れかけていた小さな生き物たちを再び「発見」する日々が始まりました。ハコベや、カタバミ、ダンゴムシに、てんとう虫・・・。これまでも確かに近くにあったはずなのに、「大人の目線」になって見えなくなってしまっていたものたち。そうしたものの存在と、再び出会うことができたとき、自分の心の扉が開けたような気がしました。

こうしたいくつかの経験が自分の心に折り重なっていくうちに、子どものための物語を紡ぎたいという想いが強くなりました。子どもといっしょに喜びたいこと。分かち合いたいこと。伝えたいこと。ようやく今、「書きたいこと」が、ぽこぽこと音を立てて、心の底から湧いて出てきた感じです。

今回の児童文学学校では、私が初めて書いた物語を辻貴司先生に講評していただきました。「大人と子どもの感じ方は違う。この結末を、大人は面白く思っても、子どもの中にはがっかりしてしまう子もいるかもしれない。」というご指摘をいただき、目から鱗であると同時に、お言葉が心にすとんと落ちました。

自分の書いた作品は、本当に子供のための物語になっているか。大人の物語になってはいないか。子どもが教えてくれることに、もっともっと、目を凝らして、耳を澄ましていこうと思います。

2021/07/15

第49期 日本児童文学学校・感想

念願の……。   たこ ふみえ 

 

日本児童文学学校で、感染防止のためのリモート講座が開催されるようになり、遠くから参加される方も多いようですが、これは、ここ10数年、車いす利用者の私にとっても願ってもない機会でした。

ずっと、受講したいと思っていましたが、普段、行き慣れた場所や、バリアフリーを利用できる環境であれば、『車いすおひとりさま』で、どこまででも行ってしまう私にとっても、会場での受講はかなりハードルが高く、10年近く、思いは思いのままでした。

リモートと聞いて「これは、きっと、チャンスの神様が私に与えてくれた機会!?」と、さっそく申し込みました。

 

ここ数年、出口の見つからない迷路の中でさまよっている状態の私ですが、初回を受講して、パンッと気合いを入れなおしてもらった気がしました。とても刺激的で、その日は、夜遅くまで自分の作品をあれこれ見直しました。

毎月、違う講師の先生方から、ご自身が作品を作り上げていく思いや、実践的なお話が聞けるという、めったにない機会。自分の作品だけでなく、他の方々の作品への講評の中にも、いくつも、自分に当てはまることがあるという気づき。どちらも、新しいことを学びつつ、今一度、児童文学を、そして、自分の作品を考える大切な時間になっています。

 

リモート講座を開催していただき、本当にありがとうございました。

そして、運営をしてくださるご担当のみなさま、毎回、細かいお心配りに感謝しております。

2021/07/13